「口腔がん検診」 御存知ですか?

 みなさんは「口腔がん」の存在を御存知でしょうか?
お口の中の「がん」と聞くと、「歯にがんができるの?」と質問されることも多いのですが、違います。
一般的には、舌・歯肉・頬などの粘膜に発生します。(歯の組織由来の悪性腫瘍もありますが・・)
現在、国内では約7000人が罹患し、約3000人が命を落としています。
生存できたとしてもその後のQOLが著しく低下するのも「口腔がん」の特徴です。
 
 どの臓器のがんも同じですが、早期発見がその後の人生を左右します。
そしてその「口腔がんの早期発見」に寄与するのが歯科受診時の検診です。
 
かかりつけ歯科医の受診時に説明を受けた事はありますか?
むし歯・歯周病は当然ですが、口腔の疾患として様々な病気があることを御理解ください。

欧米諸国では「口腔がん」の罹患率は減少傾向にあるのに対して、日本では高齢社会問題もあり
増加傾向にあります。また、歯科医師の積極的な検診の有無にもあります。

 実際、当院にお口の痛みで来院され「口腔がん」が発見された患者さんは、ずっと近隣の歯科医院に
通院していた方です。 命は助かったものの、術後は思うように食べられない・話ができない状態に
なってしまいました。 QOLが著しく低下したのです。
何故発見が遅れたのか? それは知識・お口の中を見る目があるか無いかです。
患者さんの生命に関わる重大なことですが、未だに理解不足の歯科医院が多く存在します。

一度かかりつけの先生にお口の状態をチェックしてもらうことをおすすめします。